ポルトガル・マディラ島にハマって、、、

ワイン繋がりで、ポルトガルのマディラ島へ降り立ち、きっとお隣のスペインと似た国だろうとイメージしていたら、なんだか、懐かしい空気感！日本いるような安堵感。そして、お料理も、昔子供の頃に味わったような懐かしさ！中島Chefは、そのお料理にハマってしまいました。

「タラのコロッケ」
給食で食べたような気がする、、

「豚とアサリのアレンテージョ風」
何だか、豚肉のよう、、、

「鴨ご飯」
鴨の炊き込みご飯なんです、、

そしてそして、マディラワインにハマって、、、

ポルトガル・マディラ島のマディラワイン

【マディラ】
木という意味を持つ、ポルトガル領の自治区。リスボンより約９７０Km離れ、マディラ本島とポルト・サント、３つの無人島から成る群島をも指す。ポルト・サント以外は火山岩土壌。一年中花が咲き乱れる温暖な気候に恵まれた南国の島で❝大西洋の真珠❞と呼ばれる欧州のリゾート地です。

【マディラワイン】
島と同じ名前のワイン。世界三大酒精強化ワインの１つ。その最大の特徴は❝加熱熟成❞させること。熟成する過程において、ワインの大敵である❝熱❞を加えることで、意図的にワインを酸化。それによって独特の風味を持つ❝絶世の美酒❞マディラワインが出来上がる。酒精強化（アルコールを添加）ワインであるため、アルコール度数が高く（平均ALC１９％）、また酸の強さから、スティルワインのようにボトルを寝かせて保存するとコルクが傷んでしまうため、保存は立てて行う。また、❝加熱熟成❞しているため、抜栓後、味が変化せず、半永久的においしく頂けます。

偶然の産物、マディラワイン

【歴史①】
時は大航海時代、ヨーロッパからアメリカ新大陸やインド、アジアに向かう大西洋航路の途中に位置するマディラ島は船団の中継地であり、多くの船団が水とワインを積み込み、海へと旅立っていった。ヨーロッパ各地のワインが、赤道直下の過酷な船旅で高温にさらされ劣化したのに対し、マディラワインはなぜか見事に熟成。アメリカ大陸で評判になり、やがて英国をはじめ、ヨーロッパ諸国が希少な高級ワインとして欲しがるほどになっていった。

【歴史②】
１８世紀にはマディラの生産者が長旅をせずに島内でワインを熟成させようと、ワインを温める方法を考え出す。カンテイロ方式とエストファ方式という２つの熟成方法が始まった。

【歴史③】
１８世紀の後半、ジブラルタル紛争からアメリカ独立戦争の影響でヨーロッパと新大陸間の貿易がストップしたためマディラ島には山のようなワインのストックが溜まり置き場に悩む。そこで、ワインの在庫を減らすために蒸留を思いつき、マディラワインを使ってブランデーを製造。そのブランデーをワインに入れると味わい・保存性とも素晴らしい物になることを発見。この加熱熟成と酒精強化という二つの要素が導入され、現代のマディラワインが成立いたしました。

マディラワインにまつわる逸話

【ナポレオン・ボナパルト】
１８１５年、戦争に敗れたナポレオンが流刑地のセント・ヘレナへ向かう途中にマディラ島へ立ち寄った際に、当時の在マディラ島イギリス領事が、上陸を許されなかったナポレオンに１７９２年のマルヴァジアを１樽贈った。しかし、ナポレオンは、マディラワインでその辛苦を癒すことを拒み、ついにそのワインを飲むことなく、息を引き取った。貴重な樽はマディラ島へ戻り、１８４０年に数百本ものボトルに詰め替えられ、イギリスへ運ばれ、以来１７９２年ヴィンテージは最も有名なマディラワインとなった。

【アメリカ大統領】
初代アメリカ大統領・ジョージ・ワシントン、第３代大統領であり、米独立宣言の起草者の一人でもあるトーマス・ジェファーソンは共に、かねてよりマディラワインの愛好家であった。そのため、１７７６年のアメリカ独立宣言の祝杯は、マディラワインだったとか、、、。

【ウィリアム・シェークスピア】
戯曲「リチャード３世」において、イギリス国王、エドワード４世の兄弟であるクラレンス公ジョージが反逆罪で死刑を宣告されたときに、マルヴァジアワインの樽で溺死を選んだことを叙述。自身も「命と引き換えにしていい」との名言を残したほど。また、「ヘンリー４世」の中では、登場人物の騎士が、悪魔にマディラワインと魂を引き換えにしようとした場面が登場するなど、この時代の文豪もマディラワインに魅了されていたという。